工場でヘルメットをかぶり
金型を設計する「ザ・職人」に。
M・K
品証技術部 / 2008年入社
建設機械に使う部品を製造する際に必要な、金型の設計を担当しています。ひとつの品物でだいたい10枚くらいの図面を作成するのですが、それをもとにして工場で金型が製作されます。部品の形状によって、設計の難しさは変わってきます。
お客様から「この部品は造れますか?」とご依頼をいただいた際、見積をつくると同時に、工場でどの生産ラインを使うか検討します。現場にはプレス機やハンマーなど、生産ラインが4つあるので、つくる品物にもっとも適したラインを選びます。
お客様のご依頼から試作品をつくるまで、だいたい3か月ほどですね。仕上がった金型は細部まで設計どおりの形状になっているか、鍛造品の表面・内部に傷はないかなど、納品前の品質も厳しくチェックします。
2008年に中途入社し、現在14年目になります。幅広い仕事に挑戦してみたいと思って転職先を探していたところ、ハローワークに「ヘルメットをかぶれる女性も歓迎します」という求人情報があったんです。どんな仕事なんだろうと思って会社見学で現場の作業をみて、さらに興味を持ちました。このときの募集職種が、いま担当している設計で図面を描く仕事でした。父が大工だったため小さい頃から設計や図面が身近で、学生時代には図面の描き方を学んでいましたが、仕事としては全くの未経験でゼロからのスタートでした。
自分が描いた図面がもとになって金型ができ、その金型を使用して鍛造し、品物ができあがってきた瞬間です。その品物を納め、加工され、最終的に建設機械の足回り部品として活躍していると思うと、大きなやりがいを感じます。
入社した当時は「鍛造って何?」というくらい何も知らなかったので(笑)、自分で本を買って勉強しながら、現場の人達にひとつひとつ教えてもらいました。鍛造は知れば知るほどおもしろい世界だと感じています。中部鍛工には5,000トンというものすごい成形荷重で、金属を目的の形状に加工することが可能な、ほかの工場ではなかなかない機械を保有しています。機械の性能を最大限に活用した設計に挑戦できるのも、シンニッタングループならではの仕事のおもしろさです。
これまでは仕事に必要なことをインプットすることに注力していましたが、今後はお客様や現場の人達から何か聞かれたときに適切なアウトプットができるように、回答の選択肢をたくさん持てるようになりたいと思っています。
新卒ではなく中途入社として専門的な仕事に就くことに当初少し不安がありましたが、結果をしっかり積み重ねていくことで、外の会社から来た人材でも活躍できるという実績をつくりたいです。